【 2013 年 06 月】 更新履歴 

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有須inワンダーランド!<14> 

有須inワンダーランド!

 重々しいノッカーを鳴らすと、鉄製の扉がギィと音を立てて開く。「いらっしゃいませ、アリスさま」「こんばんは」出迎える和田に、蔵斗は素直にバッグを渡した。最初は『お客様』扱いに緊張したが、『私の仕事ですから』と和田に諭され、納得した。「早川が待っております。どうぞこちらへ」「はい」和田に促されるままに個室へと向う。扉を開くと同時に早川が立ち上がった。「やぁ、有須。よく来たね」「こんばんは、早川さん」「...全文を読む


有須inワンダーランド!<13> 

有須inワンダーランド!

 「有須。こっち、頼む」「はい。掛川さん」今日の蔵斗の当番はスポーツ用品コーナーだった。掛川は元からスポーツ用品コーナーの担当だ。今朝の一件で蔵斗に距離を置く必要は無いと感じたようで、自分に余ると感じたものを頼んでくる。体格的には蔵斗の方がずっと上なので、これまでもそういう類の仕事は当然のように蔵斗に回されてきたのだが、改めて『頼む』と声を掛けられることは無かった。忙しく立ち働く蔵斗の口元には自然な...全文を読む


有須inワンダーランド!<12> 

有須inワンダーランド!

 「お前、何も聞かないんだな」「え?」相馬は女装趣味であることをあえて隠したことはない。友人連中には知っている人間も多い。中にはそれで疎遠になったものもいる。認めてくれている連中も一度は必ず聞いてくるのだ。「どうしてあんな格好してるのか、ってな」「雅さんから理由は聞きました」蔵斗の顔には、何を今更聞かれるのか判らないと書いてある。想像力の欠如も甚だしいが、ひたすら真面目な人格もそれを助長しているのだ...全文を読む


有須inワンダーランド!<11> 

有須inワンダーランド!

 夜が明けると、老人たちは三々五々に散っていく。朝まで踊り続けていたものもいて、元気だなと蔵斗は素直に感心した。駅へと向いながらも考えるのは美作のことだ。取り乱すというのが正しいのか。あんな風になった美作を蔵斗は初めて目にした。正面に立った茅場さえ目に入っていなかった。『少し時間を置いた方がいい』そう茅場は言う。本当は気になって仕方がない。今夜にでも『将』に顔を出したいが、そうしてはいけないのだろう...全文を読む


有須inワンダーランド!<10> 

有須inワンダーランド!

 「ワンダーホールです。何か……」和田の問い掛けは途中で遮られる。「有須を見なかったか?」「アリスさまなら、今、私とご一緒されております」和田はピンと来た。蔵斗はエレベーターから降りてきたから、何かあったのなら、相手は美作だろうと想像は付いている。おそらく美作は蔵斗の頼る先を早川だと思ったのだろう。早川のところへ蔵斗を連れて行かなくて正解だ。きっと、あの場で修羅場になっていたことだろう。「そうか。解っ...全文を読む


 

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