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キャッチ<5>*R15 

俺に覆いかぶさってくるシゲさんの体温をダイレクトに感じて、俺は心臓が爆発するんじゃないかと思うくらいドキドキしていた。
もう一度、唇をふさがれる。今度はすぐに離れた。
「覚悟はいいんだな。途中でやめてくれなんて言われても、こうなっちまったら男は無理だぞ」
改めて問うシゲさんに、俺はうなずく。まさか、そんな勿体無いことする訳がない。せっかく好きになった相手が抱いてくれるというのだ。
腕を掴まれて触れさせられたシゲさんの牡は熱く猛っている。これが俺の中に入るのかと、俺は震えた。こんなの入るかという疑問と、シゲさんが男の俺にちゃんと欲情してくれているという嬉しさに。
「あなたの良いようにしてください」
俺を見下ろすシゲさんの顔は真剣なもので、俺はごくりとつばを飲み込んだ。
「いい覚悟だ」
俺の喉をぺろりとシゲさんが舐める。くすぐったくて首をすくめると、今度は耳たぶを軽く噛まれた。
ねっとりと舌が耳たぶから首筋を這う。いやらしい動きだ。だが、嫌悪は無い。背後から抱きすくめられ、胸を大きな手がまさぐった。
「んっ、あ」
指先が乳首をかすめる。思わず、声が漏れた。それに気付いたのだろう。シゲさんが耳元で笑ったのが聞こえた。
「気持ち良いのか」
「あ、ん」
答える前にシゲさんの指が執拗に乳首を弄くってくる。意地の悪い人だ。そして、もう一方の手が俺の下に伸びてくるのを感じて、俺は身体を硬くする。
だが、手は惑いもせずに、俺の股間を握りこんだ。
まるで自慰でもするように全体を擦られ、先端を指で刺激されて、俺の息は乱れっぱなしだ。
「可愛いな。こんなのでもう駄目か」
「あ、すみま」
謝ろうとした口を、口付けで塞がれる。最初にしたのよりはソフトで優しいキスだ。
「謝ることはないさ。初めての可愛い声も悪くない。言っただろう、新雪を汚すのもいいってな」
俺はシゲさんの言葉に顔が赤くなるのを感じる。恥ずかしくて顔を伏せようとしたが、そんなことは許されなかった。
「ほら、顔見せな。どんな風に喘いでるんだ」
顎を捕らえられ、背けようとした顔を無理やり向かされる。そこには獲物を捕らえた獣そのものの男の顔があった。
ニヤリと凶暴な表情が笑うのに、俺はほっと息を吐く。
「可笑しな奴だな。普通は俺のこの顔に怯えるもんだぞ」
「いえ、俺でいいんですよね。それならいいです」
調子が狂うといわんばかりのシゲさんは、俺の答えにますます妙な顔をした。俺としてはホントに女しか相手にしない人であれば、男の俺相手に何時萎えても仕方が無いとしか思っていない。
しかも、本当に好きな相手でもないなら、尚更だ。
俺の脳裏にあのテーラーの人が浮かんだ。逞しい身体でちょっと強面で、でも埒も無い言い合いをシゲさんと交わす姿。その時のシゲさんの何処か子供の悪戯を仕掛けたような貌。胸が痛い。
ふっと優しくシゲさんが笑った。
「お前、ホントに可愛いな」
シゲさんの指が俺の後ろを探り当てる。
「いいか、ここ」
「……はい」
うなずくと、シゲさんは俺のそこに指を押し込んできた。痛みに顔をしかめた俺を、覗きこむ。
「何か塗った方がいいのか」
「あ、すみません。何も持ってなくて」
謝る俺の頭を大きな手が撫でた。
「やりたい奴が用意するもんだろ。つまりは俺が」
ウインクされて、俺はドキリとする。嘘、マジで俺とやりたがってる?
「ローションでいいか」
「多分」
二人で股広げてナニやってんだかな。ドキドキする鼓動を納めようと心の中で突っ込んでみるが、それで頭が冷える訳でも無い。
ローションまみれの指を入れられる。思ったよりも楽に入った。
「大丈夫か。もう一本入れるぞ」
「は、い」
シゲさんの指がもう一本入ってきて、俺は苦痛に顔を歪める。考えていたよりもずっと辛い。こんなんでホントに大丈夫か。
「辛そうだな。やっぱ、止めとくか」
あっさりと言われて、俺は泣きそうになった。これ一度きりなのに。
「そんな目で見るな」
シゲさんが優しく俺を宥める。俺は情けなくて腕で顔を覆った。涙が流れるのが分かる。だが、その腕を取られてベッドに押さえつけられた。
「泣くな。痛い思いをさせたくないだけだ。次までにはちゃんと練習しとくから」
シゲさんの舌が俺の目じりを拭う。それと同時に俺の牡にシゲさんのそれが擦りつけられた。痺れるような快感が身体を支配する。
「あ、ンッ、はぁ」
意味を成さない喘ぎが俺の口から漏れた。
「これなら、お前も気持ち良いだろ」
そういうシゲさんの息も乱れている。
「あなたは、良いんですか」
どうしても確認せずにはいられない。
「当たり前だ。ただし、次はやるぞ。覚悟しとけ」
乱れた息のまま、シゲさんが言い放った。俺はひたすらうなずくしか出来ない。
二人して同時に達した後には、何ともいえない気恥ずかしい空間が横たわっていた。
「す、すみません。シャワー借りてもいいですか」
「あ、ああ」
シゲさんも横を向いて煙草を咥える。俺は脱兎の如くベッドから逃げ出してバスルームへ走りこんだ。
シゲさんと触れ合った痕跡を消したい。その思いだけで、俺はひたすら身体を洗い続けた。
ドアを叩く音に我に返る。
「おい、大丈夫か」
「だ、大丈夫です」
焦った調子の声に、俺は自分が随分長い間バスルームを占拠したらしいことに気付く。俺が具合が悪くなったと思ったのだろう。
「なら、いいが」
「本当に大丈夫です。すみません」
顔を出すと、バスローブを羽織っただけのシゲさんがいた。俺が申し訳なくて下げた頭を、シゲさんの大きな手がぽんと叩く。
「疲れたならベッド使え」
そう言い置いて俺と入れ替わりにシゲさんがバスルームへと消える。俺は見えなくなった背中に向けて頭を深々と下げた。
「ありがとうございました」
ドア越しの呟きはきっと届かない。でも俺には正面で顔を見る勇気は持てそうに無かった。未練を振り切るように、俺は服を着込んだが、シャツだけは見当たらない。仕方なく、そのまま上着だけを羽織って部屋を去った。

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